人面犬の『秋田に始まり、秋田で終わる』〜「キミイロフォーカス」から漂う昭和50年代臭が厄い

7月2日(木) 格好悪(ダサ)いけどカッコイイ!! 禁断のお笑い新果実 渡辺義彦デビュー作 『アフロボマー』 記事更新。

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人面犬

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TOP > 週刊少年チャンピオン > クローバー 第68話 源元(みなもと げん)

クローバー 第68話 源元(みなもと げん)   2008.08.30

クローバーワールドに、論理と常識など最初から存在しない。

このことは、これまで再三再四、このブログにおいて書いてきたのだが、改めてそれを証明する新キャラクターが登場したのである。

九十九商業の1年生、源元(みなもと・げん)。

68-2.jpg

クローバーお決まりのセリフをハヤトに投げかける。

「オメェに うらみはねェが オレと勝負しろや!!」

毎度のことながら・・・狂っている・・・、大幅に狂っている。

このセリフが何回も当たり前のように使われるクローバーワールド・・・、常識と論理がないけれど平和というクローバーワールドは、まさに21世紀のパラレルワールド。

「恨みはない」と前置きしながらも、勝負(喧嘩)を挑む元なのだが、その理由が・・・

前の彼女(ユイ)が“強い男が好き”と言っていたから・・・という恐ろしいほど幼稚で思い込みが激しく、単純明快なキチガイっぷり。

それは、ある意味において、戦後60年、一貫して平和国家の道を歩み続けて来た「日本」という国の姿そのものなのかもしれない。

もっと広い視野で世の中を見れば・・

学校に行きたくても経済的な理由で行けない。
働いても働いても低賃金で生活レベルは一向に向上しない。


そんな「苦労」など我関せず・・・、学校で学べる環境があるにも関わらず、学校には興味なし・・・、髪の毛を金髪に染め、働いている様子もない・・・、けれど、「衣・食・住」に苦労している様子もない・・・。

それでいて、俺国俺法にのっとって、ただひたすらにハヤトに対戦を挑む元こそ、平和の象徴そのものであると地球上のあらゆる国に日本は発信すべきだろう。

そして、クローバーワールドに悪人はいないということを改めて再認識させてくれるのが、こちらのカット。

68-3.jpg

疑うことを知らない元のかわいらしさに胸がときめく。

公園でハヤトと対戦することになった元だが、ハヤトは約束をすっぽかす。

この1カットは哲学的な哀愁を帯びている。

誰もいないベンチは、この対戦に誰も興味を持っていないことを(読者も含めて)示している。

そして、このセリフに涙が止まらない。

忘れ物・・・元本人が忘れ物になっていることに、まだ気が付いていないのだろう。

そして、翌日、元はハヤトに怒りをぶつける。

68-4.jpg

深夜12時まで、寒い中公園でハヤトを待ち続けた元。

俺はここで、重大な事実に気付く・・・そうだったのか・・・。

元がユイに振られた理由とは、元が純粋すぎるぐらいのバカだから

ということである。

同時に俺は、ある不安が胸をよぎる・・・。

もし、ユイが元に、“私と付き合いたいなら、男らしく大きなことやってみせてよ・・・、原子力発電所爆破とかさ・・・”と言ったとするならば、おそらく元は真面目に信じきって、青森県六ケ所村に向かっていただろうという不安である。

クローバーは読み始めたら最後・・・、そうは簡単に俺を解放してくれない。

元は、やはり元であった・・・、ハヤトに対し、恨みを爆発させるばかりか・・・、今度はこんなセリフが飛び出してしまう。

68-5.jpg

ブラックはダメ!お砂糖が入っていないと俺、飲めない!

ダメだ・・・、元がかわいすぎて死ぬ・・・、どうしてこんなに純真無垢なのだろうか?

LOVE! 源元!
源元! LOVE!


『弱虫ペダル』の今泉俊輔にLOVE!しているチャンピオン女性読者は今こそ源元にその視線を向けるべきだろう

やはり、クローバーワールドに悪人はいないのである。

場面は展開し、ハヤトは釣りをしているのだが・・・

九十九商業・源元との対決なんてどうでもいいから、『釣り屋ナガレ』との対決を実現させてくれよ

と思ってしまう。

きっと、ハヤトもその時は、ナガレに向かって大真面目に言うのだろうな・・・

「オメェに うらみはねェが オレと勝負しろや!!」

ハヤトはバイク修理中のトモキを訪ね、爆釣(ばくちょう)自慢をするのだが、ここでトモキが一言・・・

68-1.jpg

映画『男はつらいよ』の寅さんではないが、それを言っちゃおしまいよと感じてしまうほど痛烈な一言。

興味がない・・・、確かにクローバーワールドに殊更な興味を示すのは、キチガイ沙汰だと思うのだが、それにしても悲しい言葉である。

だって俺は興味津々なのだから。

そして最終ページ、ハヤトの前に現れたユイと思われる美人のお姉さん。

yui.jpg

なんだよ・・・漫画ゴラクに出てきそうなこの美人は・・・。

毎週思うのだが、今、平川先生はまさに「油がのっている」状態。

本当に20ページまったく無駄がないことに驚かされる。

以前は無駄なコマや、説明的なセリフ、無意味な暴力が延々と続いて嫌気がさしたのだが、今のクローバーは漫画として、娯楽メディアとして、ひとつの安定した完成形を提示している。

それは、簡単に言うならば

カッコイイ!面白い!狂ってる!の3拍子が見事に揃った

ということだろう。

これならば単行本の100万部以上のメガヒット、毎度レギュラー化した表紙・巻頭カラーも納得できる。

次週のクローバー、この美人が、どれだけ圧倒的なボリュームを持ってキチガイっぷりを見せてくれるのか?今から期待と興奮で胸が高鳴っているのである。

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